山田 隆亮 客員准教授 YAMADA Takaaki
- 情報メディアシステム学専攻
- 対話型システム学講座
- t-yamada(at)is.uec.ac.jp
計算機の高性能化、通信の広帯域化に伴って、多くの産業分野で情報技術に基づく変革が進んでいる。新しいタイプのサービス事業やネットワーク関連事業が台頭し,社会や産業の構造までも変えようとしている。そのような事業分野のひとつがコンテンツの利活用サービスであり、新しいライフスタイルの提案やそれを支える情報技術の研究開発が活発である。
コンテンツには多義的な解釈があるが、ここでは音楽や映画などの著作物よりも少し広めの解釈として、媒体やデータフォーマットから独立した情報の中身をコンテンツと呼ぶ。コンテンツ利活用サービスの良し悪しは、使い勝手の良さなどのサービスシステムの実装に加えて、コンテンツに強く依存している。万一不正コピーが広く出回ると事業継続性を揺るがしかねないので、コンテンツに対するセキュリティ保護には底堅いニーズがある。
セキュリティ向上と使い勝手向上はトレードオフ関係にある。強固なセキュリティを求めると,処理が遅くなったり、既存の機器との互換性を失ったりなどと、ユーザへの負担を少なからず生じる。セキュリティと使い勝手のシステムバランスについて理論的な最適解は導出しにくい。従って、実際にシステム実装してユーザの声を伺いながら研究を進めていく必要がある。
一方、コンテンツは作者のメッセージを視聴者に伝えるコミュニケーション媒体でもある。本研究を進めるにあたっては、研究対象とするコンテンツに隠されたメッセージを楽しんで読み解くと共に、読み取ったメッセージに応えるシステム提案を要する。
このような背景と動機の元で、画像セキュリティ、マルチメディア応用の研究を行っている。画像セキュリティ関連では、著作権保護、プライバシー保護に興味を持ち、特に電子透かしの研究を行っている。マルチメディア応用関連では、クライアント側のスマートフォン応用、サーバ側のデータベースID連携に興味を持ち、画像マーキング、リアルタイム処理技術に関する研究を行っている。