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教員紹介 本棚紹介

野嶋 琢也 NOJIMA Takuya

情報メディアシステム学専攻 対話型システム学講座
准教授

書棚の概略・研究テーマとの関連

私の専門はバーチャルリアリティ(VR)で,特に触覚提示や視覚提示を主な研究領域としています.VRは内包する分野が広い上に,これと言った教科書がなかなかありません.そのため私の本棚も,人間の生理心理特性に関する書籍からVRをテーマとした漫画に至るまで多様な本が集められています.

非常に雑然とした本棚のなかから一つテーマを見つけるとしたならば,「人と機械とのつながり」という言葉が適切な気がします.明確に意識して集めたわけではないですが,本棚を眺める限りでは,「人と機械のつながり」に関連する知見が掲載されている書籍,このテーマについて深く考察されている小説・漫画などを好んで集められているようです.

これから紹介する書籍は「人と機械とのつながり」という言葉に沿ったものばかりではありませんが,研究上,日常生活上で助けになったものばかりです.

お薦めの本~学部生・一般向け

「バーチャルリアリティ入門」 舘暲,ちくま新書, ISBN:4-480-05969-5

バーチャルリアリティの概念や研究の歴史について,網羅的に書いてある書籍です.人間の生理特性や,それがどのようにVR機器に利用されているかなど,これまでの研究の流れについてわかりやすく書いてあり,VRに関して一通りの事を学ぶことができます.

「攻殻機動隊(1巻,1.5巻,2巻)」 士郎正宗,講談社,ISBN: 4-063-13248-X 他

多くの人々が電脳化され,人間が直接ネットワークに接続して情報をやりとりできるようになった社会を舞台とした近未来SFアクションです.「人と機械のつながり」に関する技術そのものや,技術による個人や社会全体に対する影響について多方面から深く考察が加えられており,興味深い作品となっています.ただし漫画版は若干難解な部分があるので,アニメ版のほうがわかりやすいかもしれません.

「電脳コイル」 磯 光雄、徳間書店・電脳コイル製作委員会

これは近未来の子供たちが主人公となっている作品で,現実の情報とバーチャルな情報とが融合している,「オーグメンテッドリアリティ(AR)」が実現した世界が舞台として描写されています.これは書籍ではありませんが,ARとはどのようなものであるかを知る上で良い参考資料です.

お薦めの本~修士課程向け

「つっこみ力」 パオロ・マッツァリーノ,ちくま新書,ISBN4-480-06347-1

研究とか学問とかはまじめなもの,つまらないもの,と思っているのであればこれを読むべきかもしれません.メディアリテラシーの本のようにも見えますし,論理学の本のようにも見えますが,その実態は「ツッコミ」本です.研究や学問がまじめでつまらない,と思うのであれば,愛のあるツッコミを入れておもしろおかしくしてしまいましょう. ただしある意味過激な本でもあるので,取り扱いには注意が必要です.

「MIND HACKS」 Tom Stafford他,オライリー・ジャパン, ISBN4-87311-271-0

人間の脳の構造・機能,視覚や聴覚,運動や記憶,コミュニケーションなど幅広い項目について,概要・実験・参考文献が紹介されている.内容の豊富さもさることながら,一つ一つの現象を実際に体験するための方法が説明されており,簡単に自分で体験できるのがうれしい本です.「人と機械とのつながり」を考える上では人間の機能について深く知る必要がありますが,本書はその入門として申し分ありません.

お薦めの本~博士課程・共同研究者向け

「素人のように考え,玄人として実行する」 金出武雄,PHP研究所, ISBN4-569-62457-X

博士課程では自らの力で研究を提案し,遂行する力が求められます.その研究遂行の一つの指針として本書はおすすめです.知識を身につけ,経験を積むと,どうしてもそれらに縛られた発想や行動になりがちです.知識や経験は当然軽視されてはいけませんが,それらによって独創性を失ってしまっては本末転倒です.素人のように柔軟な発想をし,それをプロとして実行することが重要です.この本にはそのための指針が多く示されており,自立する研究者に必携の書と言えるでしょう.

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